風邪の効用


今朝のスムージーです。

IMG_20160405_081906 バナナにリンゴ、夏ミカンにアブラナ科の菜っぱに冷凍ブルーベリーを使いました。

器は、手作りの不格好な焼き物くんです。

 

ビタミンC補給とアントシアニン、ルティン効果を狙いました。

実は、昨日あたりから風邪をひきまして、急激な咽喉の痛みから、高熱になりそうやばい!!っと、ホメオパシーのArsenicumをとりました。

幸い、発熱は免れたのですが、からだがだるい。

ひき始めは、やりたいことが山ほどあるのに~という、こころの叫びが、聞こえましたが、今日あたりから、開き直って、これはゆったり過ごすようにとのサインだと、回復を急ぐのも止めました。

午前中、他校にいって野球の練習試合をする予定だった息子が、雨で予定キャンセルになり、珍しく一緒にいてくれました。明日から新学期が始まるし、あり得ないことなのですが、マッサージしてくれたり、寝るように促したり、一番の”くすり” になってくれました。

私は代替療法家ではありますが、同時に凡人なので、

こういう場合、さっさと医者にいって早く治るよう抗生物質を処方してもらった方がよいのではないか

という考えが一瞬、頭をよぎります。

ところが、そういうふうに育てられていない自然治癒力抜群の息子の方が、

寝てれば治る

と逆に私を諭してくれました。

 

幼いころ、西洋医学の薬に痛めつけられたための自虐癖かもしれないですね。

そこで、ここで、いつも自分が自然療法の講座で述べている内容をリマインドしておきます。
風邪の特効薬はありません。ただ、症状を抑える化学物質があるだけというのはみなさんご存知ですよね。

私は、以前、野口晴哉氏の整体協会の会員になっていたことがあり、活元運動や愉気法などに取り組んだ時期があります。以下のまとめは、主にちくま書房から文庫化されている、野口晴哉の「整体入門」「風邪の効用」からの抜粋です。
整体協会の人は、よく「風邪の症状を抑えるとはもったいない。」ということをいいます。
もし、風邪の症状が、いわゆる大病、すなわち癌や脳溢血を予防してくれるものだとしたら、「もったいない」とという意見に納得するのではないでしょうか。特に発熱は様々な病気を調整してくれるものなのです。

風邪の症状は必要があって出るのですから、その症状を薬などで抑えない方がよいです。風邪をひくと、食欲がなくなり熱が出ます。それを正すべきものとして、薬で抑えてばかりいると、 将来癌などの大病を患う原因ともなりかねません。

「癌になる人とか脳溢血になる人とかいうのを丁寧に見ると皆、共通して風邪も引かないという人が多い。 長生きしているしている人を見ると、絶えず風邪を引いたり、 寒くなると急に鼻水が出るというような、いわゆる病み抜いたという人である。」「そうは言っても私は風邪をひかないのですが」 という人がおられると思います。「人間が風邪を引くという働きを持っていながら、 なぜ体が硬張って行くのかというと、風邪を治したり、風邪を予防したり、 風邪に鈍くなるようなことを講じているからです。 例えば冷水摩擦やいろいろな鍛錬をして風邪を引かなくなったとしても、 それは体中顔にしてしまったようなもので、まあ川越人足と同じようなものです。 脳溢血などをやる人を見るとそういう冷水摩擦組というのが非常に多い。 いや、冷水摩擦に限らず、体や心を硬張らせ鈍らせた為という人が多い。 肩が凝るとか首が凝るとかという事を感じている内は倒れないけれども、 そういうのを感じなくなるとパタッと行く。」(『風邪の効用』)

風邪をひかない人は身体が鈍くなっている人です。そういう人は得てして大病で突然倒れるというようになるそうです。 脳溢血になった人の過去をよく観察すると、ある時期から突然風邪をひかなくなっている。このように鈍くなっている人も風邪をひいてその風邪を上手にやり過ごすと、鈍かった身体が敏感になり、血管が弾力を回復して血圧が低くなったりする。ガン細胞は39.3度以上の高熱になると死んでしまいます。だから風邪をひき高熱を出せばその結果、脳溢血の予防やガンの予防にもなるのです。

「だからいろいろな病気を治す方法よりは、風邪を上手に経過する生活法と云いますか、それを会得しておけば、癌になるとか、脳溢血になるとか、そういう麻痺した体も正すことが出来る。 従ってそういうような病気にならないで済む。」(『風邪の効用』)
風邪をひくと治るまで時間がかかりますが、「風邪をうまく経過させる」 方法を会得しておけば風邪も早く治ります。そして風邪が治った後は体が敏感になり体がすっきりするのです。

野口整体では、病気の原因は食べ過ぎと冷えにあります。

食べ過ぎると消化と排泄がスムーズに行われなくなります。便秘などで腸の中で腐敗がおこりガスが発生し放出されないガスは肺へ送られ血中に入るので、血液が汚れます。これが万病の元となります。昔から健康のためには腹八分の食事がいいとされているのはこのためです。食べすぎは自然治癒力を低下させます。

偏った体を治そうとして風邪をひくのです。

「頭を使い過ぎて頭が疲れても風邪を引く。消化器に余分な負担をかけた後でも風邪を引く。腎臓の働きを余分にした後でも風邪を引く。とにかく体のどこかに偏り運動が行われ、働かせ過ぎた処ができると風邪を引く。」 (『風邪の効用』)

体のどこかに無理をしていて、偏りが出てきた時に風邪をひきます。だから、体がすぐに反応するような敏感な人ほどよく風邪をひくのです。風邪をよくひく人は体が敏感な証拠で、敏感な人は、概して大病はしません。ところが、せっかくひいた風邪を、薬などで抑圧すれば、体は偏ったままなのでまた風邪をひいてしまいます。

「風邪を引くような偏り疲労を潜在させる生活を改めないで、 風邪を途中で中断してしまうような事ばかり繰り返しているのだから、 いつまでも体が丈夫にならないのは当然である。」(『風邪の効用』) となるのですね。

風邪をひくこと自体は悪いことではなく、精神的なストレスや生活の乱れで体に異常が現れたサインとしてそれを正すためにひく訳ですから、風邪をひくような生活を改めて正しい生活に戻すことが病気の予防になります。 風邪をひくこと自体、治ろうという要求です。
体は元々自分で治るようにできています。だから体に任せるようにするのが一番よく、それを風邪薬などで中断させることは病気を内在化させることになります。

余談ですが、野口晴哉が、思考について書いているところも面白いです。

「一端方向づけられたら、意思でどんなに努力してもその空想には勝てない、 結局空想が方向づけられた方向に体の動きは行ってしまうということです。 寒いから風邪を引くと思っているお母さんの子供程、寒いと風邪を引く。 栄養が足りないと風邪を引くと思っているお母さんの子供程、栄養が悪いと風邪を引く。 寝相が悪いと風邪を引く、コタツに入っていると風邪を引く、 ぬるい湯に入ると風邪を引くと言ってそれを警戒している人達程、そういうことで風邪を引く。 それでいて私共のように、風邪を引いたらそれを機会に体を治そう、 癌になるような鈍い体にならないように上手に経過しようと思っていると、 今度は風邪の方が意地悪をしてついてこない。 だから風邪を引こうなどと決心したら最後、風邪はなかなか引けないのです。」 (『風邪の効用』)

長くなってしまったので、整体入門的、風邪を治す方法をまとめて終わりとします。

食事の量を減らし消化の良い物を食べる。
風呂は、適温より5分から1度、高めのお湯に短めに入る。
赤くならない片方の足だけ1度から2度上げたお湯に入れて両方の足を赤く揃える(足湯でやってもよい)。
風呂から上がったら必ず水を飲む。
風呂から上がって直ぐには寝ない。
熱が出ても下げない。むしろ、蒸しタオルなどで温めてやる。

熱が高い時には少々のことをしても大丈夫だそうですが、治り始めたときに平温よりも下がる時があり、平温以下から平温に戻るまでは絶対に安静にしておくことが大変重要です。その時に無理をすると大病を招くおそれあり。

風邪の治し方について、詳しくは『風邪の効用』野口晴哉著を読んで、納得の上、ご自身の責任において実行するようにしてくださいね。

 

 


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